ニュージーランドの暮らしと子育て、日々のメモ

30代後半から、2人の子どもと夫婦の4人家族で海外移住しました。現在はニュージーランドのオークランドに住んでいます。

ニュージーランドの小学校の特徴

ニュージーランドの小学校に長男は年齢相応のYear4で入学しました。

マレーシアの小学校では毎日英語で授業を受けていたので、問題ないだろうと思っていましたが、ニュージーランドの高速英語の洗礼を受け、「みんなの英語がわからん」と言い、なかなか学校になじめない日が続きました。

 

せっかくマレーシアの学校で友達もできて楽しくしていたのに、またニュージーランドで辛い思いをさせていると思うと、本当に辛かったです。でも、同じ小学校にいた日本人の子と仲良くなってからだんだんと学校が楽しくなり始め、弟が入ってさらに心強くなったようでした(弟はすぐにキウィの友達ができたので、お兄ちゃんが毎日クラスに来て嫌だと言ってましたが...)。

 

日本と比べてニュージーランドの小学校は、以下の特徴があるように私には思えました。

・学習コンテンツよりも、メタ学習

・主体的な学びの重視

・デジタルデバイスの使用

・異年齢の交流と教え合い

 

ニュージーランドの教育の話を日本人の方にしてびっくりされるのは、試験がほとんどないことです。高校入試も大学入試もありません。公立校の子どもたちが初めて試験らしい試験を受けるのは、Year9(中学2年生)くらいではないかと思います。小学校から高校までは公立なら、自分の住んでいる場所で決められた校区の学校に行きます(余談ですが、いい学校のあるエリアは家賃が高いが治安もいいという傾向がありますので、家探しの時には子どもがいなくても校区の学校のランクであるDecileを参考にして家探しをするのがオススメです)。高校生に当たるYear11から13の間にNCEAと呼ばれる、各科目の全国統一試験を受け、そこで得られる優良可のような評価を入学したい大学に申請し、入れるかどうかが決まります。一発勝負の日本の入試よりも、よほど合理的な気がします。

 

だから、大学受験や高校受験、中学受験のようなプレッシャーはなく、全体的にのんびりした学生生活を送っているように感じます。小学校のことしかまだあまりわかりませんが、普段も、夏休みなどの長期の休みも宿題は一切ありません。点数をつけられるということもありません。

 

また、日本の教育では学ぶ内容を重視します。例えば、掛け算は2年生で学習し、2年生の間に身につけなければならないと考える方が多いのではないでしょうか。そのためにその学年で何を教えるか、どういうふうに教えるかが事細かに決まっており、全国どこででも同じく質の高い教育を受けられるように、教科書も決められています。ニュージーランドでは、学ぶ内容よりも子どもの興味や意欲を引き出すことを重視しているように思います。教科書もありません。ナショナルカリキュラムという教育内容を定めたものがあり、ナショナルスタンダードというこの年齢にはこういうことができるようになっているというゴールが定められています。しかし、そのゴールをどのように生徒に到達させるかというアプローチは先生や学校に委ねられています。どんな道を通っても、ゴールに着けばそれでいいのです。

 

ニュージーランドでは前回書きましたラーニングストーリーのような、学んだことを振り返らせたり、ある活動から何を学んだかを生徒自身に考えさせる機会が多く設けられています。このように学習のやり方を学習させる「メタ学習」を重視しているのではないかと思います。子どもたちは自分で法則を発見し、それを友達とシェアすることで学びが広がり、そしてどのように学ぶかを身につけていきます。

 

ちょっと長くなってきたので、今日はここで終わりにします。

もともと教育に興味があるので、ニュージーランドのユニークで効果的な教育方法についてもっと詳しく学んでみたいなあと思っています。そう、永住権が取れたらね。